11/10 山岡さ希子さん(IPAMIA)と井戸端会議
「TERATOTERA祭り2019」で開催した公開整理のご報告その2です。
公開整理2日目も大変熱心な方々が参加してくださり、様々な情報交換をすることができました。
この日は、Independent Performance Artists' Moving Images Archive(IPAMIA)パフォーマンスアートのデジタル映像記録のアーカイブに取り組む、アーティストの山岡さ希子さんをお招きしての井戸端会議を開催しました。
まずはIPAMIAの活動を始めた経緯や活動方針をおうかがいしました。
『アート・アーカイブの便利帖』という入門書もご紹介いただきました。
また、私としては「個人に主観があるように、公共にも主観がある」というお話を大変興味深く拝聴しました。これはアーカイブなんて大変なことは公共機関が行うべきだという考えの一方、なぜ個人や独立組織がアーカイブをするのか(する必要があると考えるのか)という話の流れだったと記憶しています。
そのあとはお待ちかねの宝箱開封式!宝箱なだけに、宝焼酎の段ボールに入っていたのは・・・
- 霜田誠二さんの各種資料 1袋
- イトーターリさんの各種資料 1袋
- 折元立身さんの各種資料 3袋とポスター複数
- 池田一さんの各種資料 1袋
- 及川廣信さんの各種資料 1袋
- ほか、ダムタイプの初期の資料(冊子類)約25冊
つい最近、山岡さんがある方から託された貴重資料集です。これはお宝がたくさん混じっていそうな・・・触っていいのかな?と皆、当初は少し遠慮気味でしたが、「えー、こんなものが!」と大変盛り上がりました。
でもアレですね。ついつい盛り上がってしまって、入っていた袋に戻すのを忘れたり、重なっていた順(もしかしたら本来の持ち主の意図があって整理されていたかもしれない)を忘れてしまったり、たぶんアーカイブの専門家が見たら「コラーっ!!」って怒られますね。。。すみません。
その話の流れだったかどうかは忘れてしまいましたが、専門家によるアーカイブの方法がある一方で、アーティストによるアーカイブの面白さについても話題が出ました。山岡さんにもアーティストによるアーカイブであるというこだわりがあるそうです。それからやはり「アーティストでないと気が付かない目線があるのではないか」という意見もありました。
今後、このお宝資料をどうするのかというお話もしたかったのですが、会場を見回すと美術ライターや編集の方、批評の方、アーティストなどアート関係者が多数ご来場くださっていました。
TERATOTERA祭りが始まる前から小倉さんには相談の上、栗鼠文庫(小倉さんの蔵書)を「大事にしてくれる人にならお分けする」とのご了解をいただいていたので、急遽蔵書の配付会を行いました。皆さん熱心に本を選び、大事そうに抱えて持ち帰ってくれました。
こんな日が来るかもしれないと、本には識別番号入りの蔵書票を貼付けてあります。
自分の本じゃないのに、なんだか少し寂しい気持ちと嬉しい気持ちが入り混じって複雑でした。本って面白い存在ですね。
山岡さんとは閉会後もいろいろお話が尽きませんでした。(お付き合い有難うございました!)おかげさまでたくさんの方とお話ができて、大変学びの多い日となりました。
IPAMIAはアーカイブの他にも様々なイベントを開催していますので、ご興味のある方はWebサイトを覗いてみてください。
山岡さんと公開整理にご参加くださった皆様、そして小倉さんとTERATOTERA祭り関係者の皆様に心から御礼申し上げます。